さくら、春雨

やっと桜が咲いたのに、雨や強風曇りが多くてハラハラする。
毎年4月の土日に「春の施設公開」があり、
雨が途切れた曇天、傘も持たずに自室を飛びだす。
昨年、すべての桜を植え替え、歩道と石垣も新調した段葛。
若木が満開。
わき道から大佛次郎茶亭へ。
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かやぶき屋根の平屋は、鎌倉市の景観重要建築物に指定されていて、
普段は黒板塀の透き間から、お庭をちらちら覗いたりしていた。
この茶亭は大佛次郎さんの書斎として、また文士の交流の場として使われていたと。
硝子ケースには遺品が並べられ、庭先から覗く。
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室内では高校生がお抹茶を点て振る舞う(三百円)。
通常の公開日ではお庭で野点、建物内にははいれないとのこと。
「きょうは雨なので特別に(お茶のかただけ)」と風致保存会のかたが説明してくださる。
雨が強く降りだし、ツアー客がドッとやって来たので移動。
こちらも長年気になっていた、旧華頂宮邸へ。
竹寺でおなじみ、観光客でごった返す報国寺を過ぎ、
眼鏡にかかる水滴を拭きふき歩き進む。
昭和4年、華頂博信公爵邸として建てられた洋館は、
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こちらも市の景観重要建築物に指定され、春秋のみの公開。
古いたてものが好きで、やっと念願叶った思い。
ドアノブ、壁紙、照明など手当たり次第カメラに収める。
お庭だけは月火以外の平日と土日に見学ができるとのこと。
もう少ししたら薔薇が見頃になるのかな。
帰りには、道すがら気になっていた杉本寺へ。
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鎌倉最古のお寺で、観音さまが祀ってある。
芸事の神さま、弁天さまも祀ってあり、手を合わせる。
傍らにはちいさな池。
雨粒と桜の花片が舞う。

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桜空 からだのなかを雨風花が吹き抜け 清々しい
nn

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