霧と海の間に

肌寒い薄墨色の空の下、桜はなんとか花をつけている。
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バイト先の校長先生が給食週間の朝会で、
絵本『いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日』
(内田美智子・作/魚戸おさむとゆかいななかまたち・絵/講談社)
を紹介したいとのお話しを伺い、自身でも読んでみたのがきっかけ。
牛を育て屠畜解体し販売することを生業にしている、
ある家族のドキュメンタリー映画が近くで上映されると知り、
藤沢市労働会館へ映画『ある精肉店のはなし』を観にいく。
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レンガで組まれた壁が印象的なホールでの上映会。
バリアフリー対応とのこと、画面に字幕が入り、申し出れば音声ガイド用のラジオも貸出ししていた。
前の席では、両親と来た小学生の女の子がメモを取ったりして、
お母さんの方は音声ガイドを興味深そうに利用していた。

洗濯して仕舞ったばかりのセーターを引っぱりだして、
浦賀のギャラリー時舟へ。

逗子から北鎌倉の実家にもどり、一軒家にひとり暮らしのCと久々に逢う。
横須賀から大森へ越していったドンちゃんにも偶然に逢う。
ギャラリー上階のカフェで瓶ビールを飲み、近くをドンちゃんと散歩。
吉田松陰や佐久間象山が黒船を見るために宿泊した旅館跡や、
東叶神社(対岸には西叶神社も)あたりをぷらぷら。
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霧雨に霞む水面と花霞。fujieiga4.jpg <
ドンちゃんは「ヨモギの天ぷらが食べたいんだよね~」と云いながら道草をガサゴソ。
山椒の木を見つけ「木の芽は?」と訊くと、
「サンショはいいや」とのこと。
自分はミントの伸びきった先を手折り、
革ジャンの胸ポケットに挿して、香りを、雨の雫を纏い歩いた。

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