稲村ヶ崎へ

午前中に作業を済ませ、海岸沿いの歩道を由比ガ浜、長谷、坂の下、
左側からの日射しにダウンジャケットも脱いでひたすら歩きます。
防波壁から釣り糸を垂らすおじさんが竿を挙げると、ちいさなちいさな魚が
ブーブー云いながらぶら下がっていて、おじさんに声を掛けると
“フグだよ、こんなに膨れて怒っているよ”と、見せてくれました。
掌よりも小さなフグが体をまんまるに膨らませてブーブー鳴く姿はとても可愛いらしく、
初めて見るものです。
平日の午後は、すれ違う人も少なく晩秋の太陽にホカホカしながら御崎の後ろを通り、
稲村ガ崎公園へ着きました。fujid.jpg

だんだんと満汐になっていくのか、下の岩や砂浜にはすぐ近くまで波が打ち寄せ、
飛沫を上げています。高く盛り上がった水面や白く泡立つ波頭に、自然の力強さや怖さを感じ、
自身のからだが持って行かれそうになる気持ちに、さらわれないよう、足を踏んばりました。
波やいつもより大きく見える江ノ島を横に、海岸道路を渡り少しずつ上る道を行くと、
<気のせいか遠回りをしながらも、江ノ電沿いの"R No.2"にたどり着き
、<長谷の雑貨店「たより」の元店主テラさんが驚いた顔で迎えてくれました。
稲村ガ崎の古道具屋”R”の支店、No.2の二階でキャンドル作家nuriさんの
鉱石キャンドルと、テラさんスタイリングの室内での展示。紙モノと鉱石(蝋燭)が、

屋根裏の白い空間で静かなひかりを放っていました。
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実際の石にも素敵な名がありますが、鉱石キャンドルにも詩的な名前が付けられていて、
「藍河石」と云う名のキャンドルを手にいれると、日の傾きはじめた海岸線を
海を右に見ながら歩きました。

nuri×たより「フォーマルハウトの小屋 巡回展」は11月27日まで。
nn

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